こんにちは。福井県の北欧キッチン＆インテリア スタジオNOKKI（ノッキ）です。

北欧では、季節の移ろいを丁寧に感じながら過ごすことが大切にされています。四季がはっきりしている日本でも、北欧スタイルと四季のコラボレーションでより生活が楽しくなるでしょう。

この記事では、北欧スタイルならではの「自然とともに暮らす」工夫と、季節を楽しむヒントをご紹介します。自然の光、通り抜ける風、季節ごとの香りや色合いを暮らしに取り入れることで、日常がぐっと豊かになるかもしれません。

北欧ならではの「生活」に対する考え方

北欧の暮らしは、単なるインテリアの美しさや機能性だけで成り立っているわけではありません。日常の過ごし方や暮らし方そのものを大切にする文化が根付いています。

ここでは、北欧ならではの暮らし方の哲学を、フリルフスリフ・ヒュッゲ・ラグムの3つの視点からご紹介します。

フリルフスリフ：ありのままに暮らす

フリルフスリフ（friluftsliv）は、「無理に完璧を目指さず自然体で心地よく過ごす」という暮らしの哲学です。

完璧を目指したり流行に振り回されたりするのではなく、日常の中で心地よさや自然体を優先する暮らし方ともいえるでしょう。部屋の中も、見栄えや流行にとらわれず、自分や家族にとって快適な空間を優先します。忙しい毎日の中でも、ほんの小さな工夫や選択を積み重ねながら、自分にとって居心地のよい日々になるよう工夫していきましょう。

ヒュッゲ：居心地がいい空間づくり

ヒュッゲ（Hygge）とは、北欧で大切にされている「ほっとできる空間づくり」のこと。特別なことをするわけではなく、キャンドルの灯り、木のぬくもり、やわらかな布に包まれる時間など、日常のちょっとした心地よさを楽しむ考え方です。

家で過ごす時間が、心がゆったり休まるひとときになる。そんな小さな工夫や素材の選び方が、ヒュッゲの魅力です。忙しい毎日でも、ちょっとした気づきで部屋全体が穏やかな空気に包まれ、家時間がもっと好きになるかもしれません。

ラーゴム：多すぎず少なすぎず

ラーゴム（Lagom）は、北欧の暮らしにおける「バランスの美学」を表す考え方です。部屋に物を置きすぎず、でも必要なものはしっかりある。そのちょうどいい加減が、心地よさの秘密となっています。

物が多すぎると窮屈で息苦しく、少なすぎると冷たく味気ない空間になるので要注意。ラグムの視点で家を整えると、物と空間のバランスが整い、ゆったりとした余白を感じながら暮らせます。

お気に入りの家具や雑貨が引き立ち、自然光や風の通りも良くなるので、毎日の生活が心地よく、穏やかに過ごせるのでしょう。

【北欧流】北欧における「季節 × 暮らし」の工夫

北欧の暮らしでは、季節ごとの雰囲気を暮らしに取り入れることがとても大切にされています。長く厳しい冬や短い夏など、自然のリズムに寄り添いながら日常を工夫することで、心地よさと豊かさを生み出すのです。

ここでは、春・夏・秋・冬それぞれの季節に合わせた、北欧ならではの暮らしの知恵をご紹介します。

春：雪解けとともに始まる「外の時間」

北欧の春は、長く寒い冬が終わり、自然がゆっくりと目を覚ます季節です。雪解けとともに外に出る時間が増え、散歩、ガーデニング、自宅のテラスで過ごすひとときが心のリセットになります。

春の柔らかな光や冷たい空気を感じながら過ごすことで、冬の間に閉じこもっていた気持ちも自然とほぐれ、体も心も軽やかに。北欧の人々は、この短くて貴重な春を家でも外でも楽しみながら日常に取り入れます。

夏：短く貴重な夏を外で過ごす

北欧の夏は日照時間が長く、期間的には短いながらも特別な季節となっています。太陽の光をできるだけ取り入れるため、庭、ベランダ、湖畔での時間を大切に過ごします。時にはピクニック、バーベキュー、自然の中での散歩を楽しむなど、心も体もリフレッシュさせる季節といえるでしょう。

家の中でも窓を開けて自然光を感じたり、軽やかなリネン素材のインテリアに変えたりと、短い夏を思い切り楽しむ工夫が随所に見られます。

秋：暖かいブランケットと読書時間

北欧の秋は、木々が色づき、空気がひんやりとしてくる季節。日が短くなり始めるこの時期は、家の中で過ごす時間をより心地よく整える工夫が大切にされています。

温かいブランケットにくるまり、キャンドルを灯しながら読書やゆったりとしたお茶の時間を楽しむ。秋ならではの静かな時間を意識的に作ることで心が落ち着き、日常の小さな幸せに気づけます。北欧では、こうした「家で過ごす時間」を季節の楽しみとして大切にしているのです。

冬：自宅を心地よい「巣」にする工夫

北欧の冬は非常に長く、日照時間も限られているため、家の中で過ごす時間が多くなります。この時期は、自宅を温かく居心地の良い「巣」のような空間に整えることが重要視されています。

柔らかなラグ、ブランケット、木の家具、キャンドルや間接照明のやさしい光で空間全体を包み込むようにコーディネートするのがポイント。窓際で外の雪景色を眺めながら温かい飲み物を楽しむ時間は、心をほっと和ませてくれます。

北欧では、冬の過ごし方が日常の小さな幸福感を生み、家での時間を特別なものにしています。

【日本流】「自然と暮らす」アイデア

日本でも北欧スタイルのインテリアを取り入れられますが、季節感は北欧と大幅に異なります。日本ならではの季節感と北欧スタイルを合わせることで、新しい生活の楽しみが見つかるかもしれません。

春：季節の花を取り入れる

日本の春は、桜、梅、チューリップなど鮮やかで香り豊かな花々が楽しめる季節です。部屋に季節の花を一輪飾るだけで空間がぱっと明るくなり、春らしい軽やかな雰囲気が生まれます。

シンプルでナチュラルなインテリアに日本でよく見る花をそっと加えることで、季節を感じながら暮らす「北欧 × 日本」のスタイルにできるのがポイント。窓辺やテーブルに小さな花を置くことは、日常に季節感と癒やしを与えてくれる北欧流の工夫にも通じます。

夏：風通しの良さを意識して夏らしい開放感を

日本の夏は湿気が多く、近年では熱中症のリスクが高い危険な暑さになることも。本来であれば北欧スタイルの「風通しの良さ」を意識したいところですが、冷房効率を上げるため部屋を締め切ることが多いため、明るい色合いのカーテンやラグで部屋のトーンを上げる工夫を凝らしましょう。

さらに、グリーンや涼しげな素材をアクセントにすることで部屋全体がすっきりと涼しげな印象になり、視覚的にも清涼感を演出できます。

秋：木の実や落ち葉など自然素材をインテリアに

日本の秋は、紅葉、木の実、落ち葉など、豊かな自然素材にあふれる季節です。ガラス瓶に木の実を飾ったり、木の実を使ったリースを飾ったり、落ち葉をランチョンマットやディスプレイに取り入れたりすると、部屋の中に秋の風景が広がります。

北欧スタイルのナチュラルなインテリアと組み合わせることで、季節感をやさしく取り入れた空間にできるのでぜひチャレンジしてみましょう。自然の色や質感を意識するだけで、家の中に穏やかで温かみのある秋の雰囲気が生まれます。

冬：やわらかな明かりやファブリックが安心感を演出

冬の日本は寒さが厳しく、日が短くなる季節。北欧スタイルを取り入れるなら、やわらかな明かりで空間を包む工夫を凝らすのがポイントです。間接照明やキャンドルを使って、昼間の自然光が少ない時間でも部屋全体が温かく穏やかな雰囲気にしてみましょう。

また、手触りのよいファブリックやお気に入りのアイテムを用いることで、家の中を安心感に満ちた「巣」のようにしていくのもおすすめ。 冬ならではの静けさや温もりを意識したインテリアは、寒い季節でも心地よく過ごすための大切な工夫です。

まとめ

北欧では、季節の移ろいを日常に取り入れることを大切にしています。

春の柔らかな光や花々、夏の長い日差しや外の風、秋の色づく葉や温かい時間、冬の短い日照とやわらかな明かりなど、どの季節も自然と寄り添いながら心地よく過ごす工夫が随所にあるのでチェックしてみましょう。

日本で北欧スタイルを取り入れる場合も、季節感を意識することで、より豊かで穏やかな暮らしが実現します。庭や窓辺に花を飾ったり落ち葉や木の実をインテリアに取り入れたりするだけで、四季の変化を感じながら暮らせるでしょう。

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